新型コロナウイルス感染症の拡大を防止して、収束させることが目下の課題です。, 行政サービスは完全に停止させることはできません。しかしながら、不要不急な事業はストップさせることはできます。, また、在宅勤務に切り替えることで業務効率が落ちてしまうことはある程度仕方がないことだと僕は思っています。, それに加え、単なる感染拡大防止のためだけではなく、行政サービスを継続させるためにも庁舎内でクラスター(感染者集団)を発生させないということが重要です。, したがって、まずは、今やれる範囲の在宅勤務への切り替えを速やかに実現する。これに尽きるでしょう。, その上で、本来の意味でのテレワーク(当然、在宅勤務も含む)の導入についても並行して進めていくことが重要だと考えます。, VPNやVDIがわからないという方はGoogleで検索すれば、意味をわかりやすく解説しているページがたくさんありますよ, 関東在住の30代。某県庁で10年ほど勤務した元公務員です。 基礎自治体でもいよいよ始まった本格的なテレワーク時代。その先駆的なモデルケースとなる東村山市の取り組みは、他の自治体にとっても参考材料が多いと言えるのではないでしょうか。 自治体通信への取材のご依頼は こちら 今年度は100人規模で実施「東村山市」がテレワークシステムを導入, 東村山市(東京)が9月から“スモールスタート”で職員のテレワーク勤務を本格的に実施します。12月からは100人規模に拡大させます。同市が8月6日に実施した“ネット会見”で公表しました。窓口業務をはじめ地域住民の個人情報が大規模に集積される基礎自治体ではテレワーク運用の課題が多く、本格導入はほとんど進んでいませんでした。基礎自治体としては先駆的な取り組みとなる東村山市ではどのようにして課題解決を図ったのかを取材しました。 例えば、紙でしか保存されていない文書を参照したい場合は自宅から庁内システムにアクセスしてもどうしようもないですよね。使うかもしれない紙文書を全て持ち返るなんてことは、労力の面からも紛失等のリスク面からも現実的ではありません。, また、違う例を挙げるとすれば、電子決裁の仕組みが導入されていない(導入していても機能していない)場合は、決裁を貰うためには出勤しなければなりません。, 電子決裁を含めペーパーレスが進んでいる自治体はよいのですが、ペーパーレスが進んでいないことが在宅勤務でできる仕事の範囲を大きく狭めてしまうことになります。, というのも、個人情報が含まれる文書を自宅に持ち帰る場合、紛失してしまったり、持ち帰った後に空き巣に入られて盗まれてしまったりする恐れがあるからです。, おそらくどこの自治体でも現行の規程では個人情報を持ち帰ることはできないようになっているはずです。在宅勤務のためにこれを認めてよいのかというのはかなり慎重に議論を重ねる必要があるでしょう。, 課題②で挙げたような、情報セキュリティ的に安全な仕組みが導入されていても、人が操作する以上は情報が洩れる可能性は必ず残ります。情報セキュリティに「絶対に安全」はないと言われているとおりです。, 以上を踏まえると、個人情報を取り扱う業務に携わる職員をどう在宅で勤務させるのかという点は難しい問題です。, 窓口業務が代表的ですが、そのほかにも相談対応や電話応対、来客対応、管理施設の受付などが挙げられます。, その業務自体をとめられるものはとめてしまえばよいのですが、役所の仕事にもとめられない業務は数多くあります。保健所で行っているPCR検査の業務なんてまさにそれですよね。, そのような止められない対人・対面業務では現状、在宅勤務は不可能と言うほかありません。, 勤怠管理ツールを導入するというのが一般的ですが、当然ですがお金がかかりますし、課題②に関連しますが、そのツールを使うための端末(パソコンやスマホ)はどうするのか、という点も解決する必要があります。, 労務管理をまったくせず職員任せにしてしまっては、サボりや業務怠慢につながる可能性もありますし、また一方で働きすぎてしまう職員が出てくる可能性もあります。, したがって、ツールを導入しない場合でも、例えば、就業時間になると電話などで朝礼をしたり、一日の成果物を確認したりして対応することになると思いますが、それでも完全には管理できないという点が悩ましいところです。, 対面のコミュニケーションが取れないため、業務の指示が上手くできない、部下が今何の業務をしているかわからない、部下が困っていてもそれに気づけないなどといった問題が生じます。, また、緊急の案件が入ってきたときに誰をアサインするか、といった場面でも時間がかかってしまいます。, したがって、管理職の能力が低いとチーム(例えば、係)の業務効率は著しく低下してしまいます。, テレビ会議ツールなどのコミュニケーションツールを導入するのが一般的な解決法ですが、やはりここでもお金の問題や端末の問題が出てきます。加えて、セキュリティ面での心配もあります。, 在宅勤務に切り替えると、上司と部下が離れて業務を行うことにより、人事評価が行いづらくなります。, 完全に成果で評価できる仕事であれば何とかなるかもしれませんが、役所の仕事は目に見える成果が少ないため、人事評価が難しくなります。, 上記の7つの課題を全てクリアした在宅勤務というのは、言ってみれば「理想的な在宅勤務」です。, 課題を解決するためには、①制度面の整備と②ツール(システム)面の整備(導入)が必要です。, 当たり前ですが、いずれも一朝一夕で出来るものではありません。通常なら半年から年単位で時間がかかるものです。, また、それらに人員を割くだけの余裕もないというのが自治体が今置かれた実状でしょう。, 外出自粛に伴う損失補償や資金繰りの厳しい中小企業への融資など、新型コロナ関連で自治体に求められる役割は山ほどあります。そしてそれはどれもお金がかかります。, このように、ただでさえ自治体の財源が枯渇してしまう状況です。新型コロナ対策のために財政調整基金を取り崩している自治体も多いのではないでしょうか。そうした中で、必要なツール(システム)導入のために十分なだけの予算をすぐに用意することは難しいと思います。, 理想的な在宅勤務を今すぐに導入するのは難しいわけですから、今すぐにそれを求めるのは得策ではありません。, 今求められている在宅勤務を実現するために、先ほど挙げた7つの課題をまともに正面からクリアする必要はないのです。, テレワークとは、ICT(情報通信技術)を活用して、時間や場所にとらわれずに柔軟な働き方をすることです。, 時間や場所にとらわれない柔軟な働き方の実現は、非常時における課題解決や人口減少時代における労働力人口の確保、職員の仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の確保に資するものとして、導入が検討されてきたわけです。, 「tele⇒離れた場所」と「work⇒働く」で「テレワーク(telework)」です。一般的にテレワークには3つの形態があります。, つまり、「理想の在宅勤務」は「本来の意味でのテレワーク」の中の一つの形態であるということです。, それは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために求められている「在宅勤務」は、人の接触機会を極力減らさなければならないという非常時における業務継続方法の一つの方策であるということです。, したがって、テレワーク環境が整備されていれば、非常時のおける課題解決法として今求められている在宅勤務に活用することは当然できます。, しかし、今求められている在宅勤務を進めるためには絶対に(本来の意味での)テレワーク環境を導入しないといけないのかと言うと、そうではありません。, テレワーク環境がきちんと整備されている自治体は、それを活用(場合によっては拡充)して在宅勤務を進めればよいのですが、問題はそうではない自治体です。, テレワーク環境が整備されていない自治体は、先ほど挙げた7つの課題をオールクリアした理想的なテレワークを追うのではなく、色々工夫して今やれる範囲で最善の在宅勤務をやるしかないと僕は思っています。, 既に動き出している自治体を見てもそのように考えているところが多いように感じています。, あくまでも、本記事を書いている2020年4月18日現在の状況になりますが、各自治体の動きにも触れてみたいと思います。, 報道や知人から聞いた範囲の印象ですが、今週になって職員の在宅勤務を進める動きが各自治体から出始めた印象です。, 正確なデータを持っているわけではないのであくまでも僕の感覚になるのですが、動き出しているのは、テレワーク環境が十分に整っている自治体は当然として、都道府県や特別区(東京23区)、比較的大きな市、首長が行動力のある市町村といった感じです。, テレワーク環境が整っていない自治体の在宅勤務については、概ね次のような内容だと捉えています。, いかにも苦肉の策という感じの内容ですが、個人的には今とれる策はこれしかないと思っています。, ローテーション制とは、職員全体を例えば2グループに分け、1~3日ごと(自治体によって異なる)に出勤と在宅勤務を繰り返す方法です。, 2グループに分けたローテーション制にすれば、完全に在宅勤務に切り替えることができない職場でも交互に在宅勤務にすることで5割の在宅勤務を実現できます。, これを応用してもう少し考えてみます。